熊木杏里
土の匂い拾う 春はまだ青く
君と集めだす夢が早足になる
何年も見てきた生き方のように
流れ流されはしない 置き時計の音
だれがために生きる 名前もない心
君は逆らうように とどまりもせず
言葉では届かないもの 君は届けてくれた
あきらめる理由を人は 語りたがるものだから
夢を箱にしまいこんだ 鍵はきっと今でも
もう一度開はられる日を 待ち続けているはずだから
人が君を想う 君が人を思う
孤独の間を飛んでゆく 渡り烏のよう
今しがないことに 耳を傾けよう
遅すぎることはないと 胸が言うまで
ひといではないと思える 場所を見つけたときに
忘れていた時間を人は 生きてゆけるはずだから
夢とひとつになったとき 叶えられるものが
どんな壁もつきめけてゆく 自分と言うボールに代れる
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